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木の種類によってこんなに表情が違う汁椀。摺り漆で仕上げました。

3種類の汁椀の修理御依頼をいただき、この写真は完成写真です。

 

ご覧いただくとおわかりかと思いますが、一番左がサクラ、真ん中がケヤキ、一番右がブナの木で作られています。

 

なぜ私でもわかるかというと、裏返したお椀の底の部分に木の名前が彫られていたからです。

 

この汁椀は、修理前、漆ではなく吹き付け塗装で加工を施してあり、それが少し剥げた状態でした。

持ち主のお客様からできれば漆で仕上げてほしいというご依頼があり、漆で拭きあげて修理させていただきました。

 

 

ひとつひとつ木の目に特徴があり、重さも違って、臭いも違う。漆の吸い込み方も木の性質によって違います。ケヤキはどっしりとして重く堅くて男性的な魅力を感じますし、桜は女性らしい雰囲気があります。(※これはあくまでも私個人の感想ですが)

 

木のお椀はこれから益々毎日のお味噌汁に欠かせないモノになるでしょう。

 

私もこんなお椀が欲しくなりました。