木製丸重の塗替えと蒔絵復元の修理

京都府 石川様より


6寸(直径約18cm)の木製の丸重三段 春秋(紅葉と桜)蒔絵の可愛らしいお重です。


部分的に塗りが剥げているので修理をしたいという御依頼でした。


①部分修理(剥げている部分のみを塗る修理)

②全体的に塗り替えて蒔絵を復元する修理

この2種類で見積もりをさせていただきました。


①の部分修理の場合、修理費用は②と比べて安くなるものの、見た目の仕上がりは塗った部分だけ凹凸がでたり艶が違ったりということになります。

②の全部修理ですと、修理費用は高くなりますが、全て塗りかえるため新たに作ったような仕上がりになります。


今回は、②の全体的に修理する方法をお選びいただきました。

※修理品によっては、全部塗ってしまうと今までの風合いがなくなるとか、蒔絵は残しておきたいなどお客様それぞれの漆器に対する想いがありますので、なるべくご希望に添った方法を提案しています。


【お重の内側】

修理前のお重の内側の状態
修理前のお重の内側の状態
修理後のお重の内側
修理後のお重の内側

内側も全て塗り替えました。何十年も前のお重なので、漆も痩せていてやや色も変色していましたが、綺麗に塗り替えたので安心してお料理を詰めていただけます。


【蒔絵の色について】

修理前
修理前
修理後
修理後

写真が少し光っていて見にくいかもしれませんが、修理前と修理後の蒔絵の色に注目してください。

修理前の紅葉の赤や緑の色は明るく、修理後の紅葉の赤や緑は濃い色になっているのがおわかりでしょうか?

漆の赤や緑を使用して蒔絵を描いた場合、最初は黒っぽいというのが漆の特長なのです。漆は時間をかけて徐々に明るい色に変化していきます。修理前の赤や緑と全く同じ色になるということは難しいですが、近づいていくことは確かです。

本物の漆ならではの楽しみでもあります。



つやのある美しいお重に仕上がりました。


段になっているデザインは変化があって趣がありますね!



今回の修理期間は?

 ☑ 約3ヶ月

今回の修理費用の目安は?

 ☑ 3万円~4万円

   大きさや傷み具合、蒔絵などによってお値段は変わりますので、参考程度にお考えください。