同じような刷毛の風合いを希望 吟朱(銀朱)漆塗りの汁椀

大阪市 N様よりご依頼の汁椀

確か、電子レンジに入れたらこんな状態になってしまったとおっしゃっていたと記憶しています。

一部がめくれてしまって、木が浮き上がっているような状態になってしまった汁椀をなんとか復元したいとご相談を受けました。


吟朱塗りで刷毛の微妙な濃淡が美しい塗りの汁椀です。この風合いもこのままにということでしたので、正直最初はお断りするしかないかなと思っていました。

というのも、普通の朱や黒と違って銀朱はどの職人さんでも持っているものではないこと、もし銀朱漆を持っている職人さんでもついでがないとなかなか塗ることはできないことなど、修理を受けるにはハードルがいくつもあるなと感じていたからです。


ただ、調べもしないでお断りはできません。

職人さんに確認したところ、仕上がりの余裕を見てさえくれれば同じような仕上がりにするよと快く引き受けてくださいました。


私自身が職人ではないので、こうして一つ一つ相談して、いろんなことを教えてもらっている毎日です。


N様に納期のことと見積もりを報告したところ、承諾をいただいたので、このお椀の修理を引受けることになりました。


吟朱汁椀の修理後

まず、仕上がりを見たときちょっと感動してしまいました。

吟朱の色、刷毛の風合い、とても美しく仕上がってきたので。

もちろん全部塗り直したので、どの部分がめくれていたのかも全くわかりません。


お断りしなくて良かったと心から思いました。

一つを丁寧に仕上げてくれた職人さんに感謝の気持ちでいっぱいです。



今回の修理期間

約4か月


今回の修理費用

5,000円+税