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陶器の金継ぎ お皿とコーヒーカップ

東京都 K様よりご依頼いただいた金継ぎの修理事例をご紹介します。

 

金継ぎに関しては、あまり紹介してこなかったので、修理依頼の割合としては多くありません。

金継ぎをされている人が多いということもありますし、最近では金継ぎ教室で習って自分でやってみるということも見聞きしますよね。

 

 

それでは、お預かりした陶器の金継ぎのビフォーアフターをご覧ください。

 

 

 

修理前の状態

長角皿というより八角皿といったほうがいいのでしょうか。

それと、コーヒーカップ。

 

欠片を接着する前に、

必要に応じて欠けた角を細かいヤスリで丁寧に慎重に削ります。

何のために削るのかというと、錆を埋めるための少しの隙間を作るためです。

欠けの角部分をほんの少し削って整えることで、後の作業のし易さ、仕上がりの美しさにもつながると思っています。

 

ヤスリで削ったあとに、糊漆(または麦漆)で接着し、漆がしっかり乾くまで固定して20日間ほど置いておきます。

 

接着した後は、錆漆を隙間に埋めていきます。

 

 

マスキングをしておくと、周りの汚れも最小限に収まり、余分な錆を取り除くのも楽です。

 

そして、錆が乾くまで数日置いて、様子を見ながら、埋まってないなとおもうところにまた錆をして、数日置いて・・・

こんな感じで手間暇かけて仕上げていくのです。

漆の仕事はとにかく面倒がらず、丁寧に時間をかけてやるのが大事。

適当にやれば、適当さ加減が仕上がりに出ちゃいますね。

 

 

 

八角皿の錆埋め完成です。

表は釉薬がかかっているので、はみ出た汚れもきれいに拭けるのですが、裏の平らな底の部分は釉薬がかかっていないので、とても気を使いました。

白いところに漆の錆の黒い汚れがなるべくつかないように、なるべく浸みこまないように。

 

 

コーヒーカップの錆埋めも完成です。

ようやく、金蒔きの仕上げ段階へ!

 

 

金継ぎ完成

錆埋めを終えて、最後の金蒔きです。

継ぎ目に沿って漆で描いて、金粉を蒔きます。

今回は本金を蒔きました。

最後に、艶を出すために生漆で拭いて完成です。

 

 

こうして仕上がったものを眺めていると、まるで一つの芸術だなぁといつも思います。

 

 

私自身も金継ぎをするようになったのですが、欠けて残念な気持ちが、金継ぎをして復活することで、世界に一つだけ感が増して、よりいっそう愛おしくなるという、不思議な感覚を覚えます。

 

もちろん、物を大事にするという意味でも素晴らしいことだと感じています。

 

 

 

 

今回の金継ぎ費用の目安は?

それぞれ5,000円まで

※欠けの大きさや割れの度合いによって費用は変わります。

 

 

完成までの期間は?

約1ヶ月半