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ヒビの入ったお椀をデザイン修理

東京都 小河様よりご依頼いただきました。

 

修理前

お椀のヒビは修理可能ですが、実は厄介です。汁物をいれる器で頻繁に使われる器は、わずかに塗りが劣化した箇所から水分が入り、木を浸食してヒビを生み出します。

塗りで覆っているお椀がヒビ割れた場合、そのヒビをわざと掘って大きくし、錆を入れて埋めます。その上から何度も漆を塗って仕上げるのですが、それでもまたヒビがでてくる場合があります。

 

今回ご依頼のお椀は黒や朱のお椀ではなく、拭き漆のお椀です。黒や朱の塗りより、膜が薄く、ヒビ部分を掘ってしまうと錆を入れた部分が黒くなるので掘ることもできません。ですので、彫らずに接着し、拭き漆で仕上げるしかありません。

どうしても強度が弱くなります。

修理完成

思い出の品で長く使いたいとのご希望でしたので、拭き漆のように木目を生かしつつ丈夫にするため、ヒビ部分に布を貼り、それをデザインのような仕上げにすることを提案させていただきました。

修理前ヒビ部分
修理前ヒビ部分
修理後
修理後

ヒビに沿って丸い布を貼りました


修理前
修理前
修理後
修理後

修理前内側
修理前内側
修理後
修理後

内側も長くお使いいただけるように布を貼って丈夫に仕上げました。

元々内側も外側も拭き漆でしたが、塗りの方が丈夫ですので、内側は黒塗りをさせて頂きました。


外側は布貼りをした部分以外は拭き漆仕上げです。少し雰囲気は変わったと思いますが、とてもすてきなお椀になったと思います。

■お客様の声をいただきました

■今回の修理費用

6000円ほど

■今回の修理期間

約3か月

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